【自分の塗装をしっかり分析できていますか? 】- コジマ大隊長の基礎講座
こんにちは コジマ大隊長です。
今回は「自分の塗装をしっかり分析できていますか?」と題してエアブラシ塗装の3大要素のうち対象物との距離を深掘りしてゆきたいと思います。
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◾️3大要素とは
- 「塗料の濃度」
- 「エアーの圧力」
- 「対象物との距離」
他にも気温とか湿度、ラッカーか水性か、などなど言い出せばキリがないのです。
今回はそのうちの案外見逃されがちな「距離」について解説したいと思います。
◾️「距離」について
ハンドピースの吐出される塗料は、先端から円錐状に吹き付けられていることは想像していただくとわかるかもしれないのですが、対象物が近いと小さな円になり遠くになると大きな円の範囲に吹き付けられます。
細かいパーツの場合には、ハンドピースを近づけて吹き付けるのが自然なことですが、そのままの距離で大きな面積を塗装した場合、小さな円を幾重にも塗り重ねることになってしまいがちです。この塗り方でも色は塗れるのですが、場所によって塗り重ねる厚みが均一にならずにムラが出やすくなってしまいます。
また希釈の濃度によっては吹き付けられた塗料を後から吹き付けられるエアーが吹き飛ばして流れてしまう現象も経験はないでしょうか?
◾️「対象物との距離」
これらを防ぐためには他の「塗料の濃度」「エアーの圧力」要素で調整することもできるのですが、そのままの条件でも「対象物との距離」を適切にするだけでも飛躍的に仕上がりが変化します。
◾️距離の定義
・近い距離→塗料が多く付着するが範囲は狭い
・適切な距離→ツヤ感も維持しながら、やや広い範囲を均一に塗装できる ・遠過ぎる距離→吹き付けられる塗料は薄くなるが吹き付ける範囲は広い
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例えばカーモデルのボディなど1パーツで広い面積を均一に塗装する場合に、特に有効で少し離して塗布することで吹き付ける円錐状の霧が広がった所をパーツに当てるようにすると、屋根と側面で塗料ノリが違うとか、ボディの裾に塗料ダレが起きにくくなると思います。
また結果的に均一な塗膜を作ることが早くなるという効果もあるのでぜひ一度試してみてください。
ただし離し過ぎると前述のようにツヤが出にくくなるので適切な距離感を掴むということが重要になるのでパーツに裏側などで試し吹きして距離を掴んでから本番塗装すると良いでしょう。
距離だけではなかなかうまく塗装できるポイントがわからない、という場合には他の要素も調整する必要があるのかもしれません。
最初から全部のベストセッティングを見つける方がビギナーには難しい工程だと思うので、まずは距離感から改善してみてください。
模型製作・ライター コジマ大隊長
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